「絵本と木の実の美術館」へ行ってきました

この9月1日に、ついに十日町市の「絵本と木の実の美術館」へ行ってきました。2年前から行く行くと言っていながら、今年の「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 2015」まで行けませんでした。
「絵本と木の実の美術館」は、閉校になった小学校を、田島征三さんが「空間絵本」として再生した、というガイドブックの説明でしたが、本当にそうでした。本当に「絵本だ!」と感じました。
ウチの市にも絵本館があって、開館の時、「生活全部が絵本だ」というとても感動的なフレーズを、館の担当者の方の説明で聞きました。建物が、空間が、行動が、目に見えるよう、手に取るように、「絵本だ」と感じることはなかなか難しいことのように思います。
「絵本と木の実の美術館」は、校舎全体が表現してくるのです。中にいると、校舎全体が動いていて、在校生がまだいてはしゃいでいるようで、こっちもだんだん興奮してくるのです。校舎全体が絵本になっているのです。やっぱり、田島さんは、すごい。

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それと、見てきました。田島さんを突き動かした、子どもたちの最後の「らくがき」「きよえさん ごはんおいしかったよ」 「きよえさん」というのは、たぶん給食のおばさんだと思いますが、田島さんの奥さんのお名前も「きよえさん」なのです。田島さんには、自らの宿命だと感じたようですよ。

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とても感動したので、この後のアートめぐり計画が、閉校めぐり偏重に変更になってしまいました。枯木又プロジェクトは、京都精華大学有志の方々が地域とつながりながらの作品展開で、大学の夏の合宿研修所のようでした。アジア写真映像館は、中国三影堂撮影賞受賞作品と東京綜合写真専門学校の関係者の方々の作品が展示されていて、ギャラリーのようでした。それぞれの企画ではありましたが、閉校舎は、そこで過ごした子供たちの生活の跡が、じんわりと感じさせられて、心に残るものがありました。
閉校舎を、そこで過ごした子供たちの生活の記憶と一緒に、一つの塊となった芸術作品にして、どんどん制作されるといいなぁと思いました。

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