北陸日販会総会、北陸エリア書店販売勉強会へ行ってきました

金沢都ホテルで開かれた、日本出版販売(株)の勉強会(6月14日)に行ってきました。出席の書店さんは、紀伊國屋書店北陸地区販売部さん、紀伊國屋書店金沢大和店さんをはじめとした巨大書店さんと、郊外に巨大店舗を展開しておられる地元老舗書店さんの方々で、「絶滅危惧種・個人新刊書店屋」(前回6/13ブログの「ニイガタブックライト 一箱古本市in現代市に行ってきました」参照)は、私だけ。第一部の会場である7階鳳凰西の間に、所狭しと集まっているのは、出版社さんばかりで、書店は数えるばかり。お隣の席のS市のI書店さんも、「いやぁ、いっぱい集まってるなぁ。今年は多いみたいだよ。出版社さん、ヒマなんかなぁ」とニコニコ。写真をパチリ撮って「証拠写真残しておかんと。ちゃんと勉強してきたのか。どっかで遊んできたんじゃないのかと言われないためにねぇ」とニコニコ。そこで、私もパチリ。
会場は、向かい合わせにテーブルが2列に組まれ、1列は大手の出版社さん、もう1列は書店で、それを取り囲むように椅子席がずらーっとあって、全て出版社さん。もうこんなに少ししかいなくなっている書店に、こんなにたくさんの出版社さんがやって来て、どうするのだろうと、お前は関係ないのだよと言われそうな心配をしてしまいました。
私が北陸日販会へ入れてもらった30年ほど前は、総会といえば粟津温泉の「法師」や片山津温泉の「矢田屋」で開かれて、北陸の街々の地元書店さんがたくさん集まって来て、とても賑やかで、記念講演会にせっかく来ていただいた偉い先生方のありがたいお話を、硬い固いとぶつくさ言って、酒飲むことしか考えていない本屋のおやじどもに、酔った勢いで大量発注させようと必死の出版社さんたちと、とてもたのしい集まりでした。
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そこで勉強会の話ですが、第一部のテーマは、「文庫ジャンル販売勉強会」。新潮社さんからは、文庫販売全体の7割が、文芸春秋さんからは6割半が棚から出ているとのデータ発表があり、欠品の補充が販売増につながることが分かったが、出版社別でなく、作家別に棚づくりしている書店では、どう欠品補充するのかという問題、また作家別の単行本の棚の中に文庫本を混ぜることによって回転率が上がった例が紹介されると、全体としての販売額が下がるのではという問題提起もされました。(もちろん、この他たくさんのディスカッションが行われたのですが)
これって、デカ過ぎる本屋さんの課題なんですよね。広大な文庫売り場に山のようにあるタイトルの文庫を、補充発注するときは、やっぱり出版社ごとなのです。それを作家別に並べていたら、とても出版社別の発注などできるものではありません。そこで欠品はそのままということになります。紀伊國屋書店富山店さんも、出版社別棚づくりをしておられます。
ところが、2日前にニイガタブックライトから帰ってきたばかりの私には、あまりに住む世界の違いに苦笑いするしかありません。迷惑かもしれませんが、あえて私たち「絶滅危惧種・個人新刊書店屋」(ニイガタブックライトのメインスタッフKさん言、6/13ブログ・参照)はとくくらせてもらうと、作家別テーマ別の棚づくりが当たり前。出版社別棚づくりができるようなスペースもなければ、預からせてもらえるはずもなく、仕入れる資金もありません。1冊1冊選んで発注するしかない「絶滅危惧種・個人新刊書店屋」には、単行本と文庫本の混在棚も当たり前なのです。超有名書店、千駄木の街の本屋さん「往来堂書店」の、 安藤哲也さんが創った「文脈棚」も、ある意味混在棚ですよね。街の本屋が毎日やっていることが、巨大書店では、ディスカッションのマジ!テーマになっちゃうんですね。巨大書店の「生まれいづる悩み」ということでしょうか。
つづいて、「店売部門」と「外商部門」に別れて、各出版社からの制限時間一分間の最新情報の説明会です。私は、「店売部門」に参加したので、飛翔の間に移動です。今回気になったのが、児童書の出版社が殆ど来ていないことです。参加はポプラ社さんとくもん出版さんだけだと思います。30年前は、たくさんの児童書出版社が参加していて、岩崎書店の社長さんがその時の最長老で、出版社を代表して挨拶されたのですが、その誠実な出版姿勢に感動したことを覚えています。巨大な売り場面積を競う大型書店や、郊外に巨大店舗を多店化競争する書店の中で、遊び場化する児童書売り場と粗雑に取り扱われる大量在庫が、もしかして児童書出版社には負担になって来ているのかもしれないと思ったりして。
第二部は、鳳凰東の間に移動して、日販グループ方針発表。これマル秘です。
第三部は、パッと懇親会なのですが、明日の仕事の関係で車で来たかったので、今回は欠席。
いっぱい勉強して、巨大書店ばかりの中で、「絶滅危惧種・個人新刊書店屋」ではありますが、よし!がんばるぞと気持ちを新たにしました。

いつの間にか久しぶりの金沢になってしまっていて、どうしても寄って来たいと思って、オヨヨ書林新竪町店とオヨヨ書林せせらぎ通り店に、汗だくになって行ってきました。オヨヨ書林竪町店は行ったことがあるのですが、オヨヨ書林新竪町店は今回が初めてです。オヨヨ書林せせらぎ通り店も初めてで、ここは北陸新幹線開通のコマーシャルで、蒼井優さんが自転車でやって来た有名店です。富山で朝配達の仕事などしてから金沢に出かけたので、スケジュールがタイトになってしまい、落ち着いて訪ねてくることができませんでした。とても残念、また行きます。
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金沢へ行ったので、やっぱりお酒買いました。「池月純米酒4合瓶」(1,458円)、「ほまれ純米吟醸酒4合瓶」(1,260円)です。「ほまれ」は「遊穂」の蔵元の純吟です。「遊穂」は富山でも買えるのですが、これは見ません。金沢のお酒は、すごいです。「菊姫」や「天狗舞」はものすごく有名ですが、新潟や富山のような淡麗辛口ではありません。「水の如し」ではもちろんありません。たしか「天狗舞」の中杜氏が、能登四天王ですが、「富山のような綺麗な酒は造らない」と言っておられたと思うのですが、あほな性悪が綺麗じゃなければ汚いお酒ですかと突っ込みそうですが、芳醇な美味い酒という意味だと思います。ほんとに濃い味で、純米酒は古酒のような風味です。富山大和のお酒の販売担当者の方が、「富山の方に、金沢の酒をお勧めすると、後でこの酒、腐っとるといって返品に来られるのに困る」と話しておられたことがありました。私自身、新潟で淡麗辛口、水のようなお酒を呑んで、美味いと思ったのが日本酒にのめり込む始まりで、今でも水のような日本酒が呑みたいわけで、初めて「菊姫」を買ったとき、その味わいの複雑さに驚いて、これは私のような素人が呑むものではなくて、玄人が味わうお酒なんだと思いました。加賀百万石の長い太平楽の中で、匠の技が加わってないものは面白くないと思う気持ちが、金沢の人たちにはあるのではないかなぁと感じます。私の命の恩人ともいえるHさんから、毎年年暮れに「天狗舞山廃純米大吟醸」をいただくのですが、私の購入限度額をはるかに超えるお酒なので、毎年ありがたくいただいているのですが、これくらいグレードの高いお酒ともなると、洗練された匠の技の奥深い味わいというのでしょうか、言葉で表すことができないものがあります。
4月に仕事で新潟へ行くことがあって、帰りのえちごトキめき鉄道「特急しらゆき」から北陸新幹線に乗り換えるのに、上越妙高駅で「水のような淡麗辛口な酒は決して造らない」で評判の「かたふね純米吟醸酒4合瓶」を見付けて買いました。一度呑んでみたいと前々から思っていて、さぞかし金沢の酒のようにくっどい味なのだろうと期待して飲んだところ、私にすれば全く新潟グループで、とてもおいしい酒で、これから機会があれば積極的に購入したい、「久保田紅寿」や「鶴齢純米吟醸」や「緑」や「龍躍・竹林爽風」と同じ淡麗辛口、つまり「水」としか思えませんでした。近くの「吟田川」などよっぽど「水」じゃない。「水」じゃないのは、何といっても金沢のお酒です。

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本と映画とパソコンと写真とお酒が大好き。
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