堤未果さんが射水市に来た!

先々々週の日曜日(5月19日)に、私の住んでいる射水市の文化ホールラポールで、堤未果さんの講演会がありました。堤さんの著書『ルポ貧困大国アメリカⅠ、Ⅱ』はしっかり読んでいて、応援しているジャーナリストの1人です。是非ご本人を拝見したいと、妻と二人で出掛けました。
主催者は、fact and peace。インターネットで検索すると、射水市のミュージシャンの方が中心になって活動しているグループのようです。こんな地方の小さな町に、堤さんをお呼びして、お話を聞こうという心意気に感謝します。堤さんは、ツイッターで講演依頼を受けたそうで、初めてのことと笑っておられました。(ラジカルな手段にびっくりです。私もこんなふうに絵本作家をお呼びしていたら、もっと楽しい集まりにできたのかもしれないと羨ましく思いました)
堤さんの講演会は、1ヶ月ほど前に、6軒隣のT酒店店頭に貼られていたポスターを妻が見付けて来て知りました。実はそれ以外で、見たり聞いたりすることがなかったので、広報が充分でないのではと心配していたのですが、当日は文化ホールラポールの一番大きいホールでしたが、ほぼいっぱいの入りでした。
ロビーでは、著書の販売が行われていて、『ルポ貧困大国アメリカⅢ』刊行の案内が岩波書店から来ていたので、この機会に購入しようと思っていたのですが、勘違いで6月27日だということ。まだ買ってなかった(仕入れてなかった)『政府は必ず嘘をつく』を購入しました。
演題は「3.11後の日本がかかえるもの」
趣旨は、-米国は9.11の前後で大きく変わった。9.11後の10年(失われた10年と言われているが)を追っていくと、3.11後の日本とぴったり一致する。9.11後の米国を考えることで、3.11後の日本が見えてくる。-という意味だと思います。
講演では、
・「政府は嘘をつくものです。ですから、歴史は偽りを理解し、政府が言うことを鵜呑みにせず判断するためにあるのです」という、歴史学者ハワード・ジン氏の言葉が紹介され、9.11という重大な事件が発生し、国民が恐怖で思考停止になっている水面下で、米国政府は、平常時では通らない政策、都合の悪い政策を次々と通されていったこと。The Shock Doctrineといわれるもので、その中でも今、米国議会議員の間であれだけは通してはいけなかったと言う人もいる法律、「愛国者法」が、9.11からわずか6週間後に通過したこと。この「愛国者法」はテロとの戦いのため、テロリストから国民を守るという目的のため、すべての国民の個人情報や通信情報などを一元的に国家が管理するというものでしたが、やがて社会全体を監視体制の中に(3,000万台の監視カメラなど)入れてしまうことになった。例えば、一般市民が知らぬ間にブラックリストに載せられ、飛行機の搭乗を拒否されたり、ジャーナリストが萎縮したり、研究者が突然解雇されたりすることが始まった。3.11後の日本でも、今秋これとよく似た「秘密保全法」の法案が国会に提出されることになっている。
・米国政府が国民に対して責任を負っている、教育、医療・福祉、戦争、保育、食の安全、刑務所の全ての分野で民営化、市場化、商品化が進められていて、「おちこぼれ”0”法」や「経済徴兵制」についてなど、詳しいお話がありました。
このことについては、前述の著書『政府は必ず嘘をつく』に詳しく書かれています。堤さんの著書をまだお読みになっておられない方は、『ルポ貧困大国アメリカⅠ、Ⅱ』もあわせて、ぜひお読みください。
経済徴兵制の話は、とくに身につまされます。私も3人の娘がいて、2人が国立大学に進学しましたが、授業料は年54万円掛かります。私や妻のときは授業料がたしか月3000円で、先輩たちは月1000円でした。バイト代で、授業料も生活費も全部自分で賄うことができました。お金が無くても、勉強さえしていれば大学へ行くことができる社会でした。子どもたちには、社会は確かに不平等だが、学校だけは平等なのだからと言って育てましたし、大学に入ることができれば奨学金制度もあるしと、確かにあまく考えていたと思います。
米国では大学を学資ローンを使って卒業し、社会に出てから返済するというのが一般的で、現在学生の親御さんたちはそうやって中流家庭を築いてきたので、社会の変化に気付いていないみたいです。その学資ローンがどんどん民営化され、高利のところだと年利30%(サラ金が社会問題化しところの金利くらい)のところもあるそうで、さらに失業率の高い社会になっているので、卒業と同時に経済的に破綻してしまう人が発生する。就職できたとしても、病気になったりして返済が滞ると利子が雪だるま式に膨らんで、追い詰められてしまう。しかも、民営化された学資ローンの返済は法律で自己破産もできないようになっているそうで、一生どこまでもついてくるのです。そこに「愛国者法」で情報を把握している軍から誘いの声が掛かるという仕組みなのだそうです。(つづく)
実は、次の週の日曜日(5月26日)に、同じ射水市の文化ホールラポールで、高橋哲哉さんの講演会が開催されて、こちらにも出掛けました。私の中でずーっと分からなかったことに答えをもらいました。高橋哲也さんの講演の中の、自民党の改憲案の解釈のところで、「改憲派や帝国時代にノスタルジーを感じてる人たちは、「個人」が嫌いなんです」と話されました。憲法を変えようとする人のことがはっきりと分からないでいたのが、この「個人が嫌い」という言葉で、すっきり理解できた気持ちになりました。

ところで、今日の日曜日は、営農組合の圃場の溝きりで一日汗を流しました。クタ、クタです。

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