『わたしの描きたいこと』

「みんな元気になる絵本」(254回)でカミさんが紹介した絵本『花ばぁば』(クォン・ユンドク絵文 桑畑優香訳 ころから)の制作過程を追ったドキュメントDVD『わたしの描きたいこと』を観ました。観ているうちに段々緊張してきて、いつの間にか正座して観ていました。背筋の伸びる思いでした。
韓国の絵本作家クォン・ユンドクさんが、日本軍「慰安婦」をテーマに創作した絵本『花ばぁば』。日本の絵本作家さんたちから中国、韓国の作家さんに呼びかけてスタートした「日中韓平和絵本プロジェクト」の参加作品として制作されました。参加されたのは、2007年です。しかし、3か国同時刊行が約束されていたにもかかわらず、右翼からの攻撃を恐れた出版社や関係者の判断で、日本での刊行が無期限延期されることになりました。戦争における国家的性暴力というストレートなテーマの前に立ちはだかる、「日本」という複雑な問題に、苦悩する作家の創作過程を追ったドキュメンタリーです。
プロジェクトでは当初、絵本作家クォン・ユンドクさんの日本軍「慰安婦」をテーマにした作品を創りたいという思いを、日本の作家さんたちも歓迎します。しかし、制作を進めていくうちに日本側から、日本の子どもたちは戦争の残虐性や侵略性を知らないで育っているという「歴史認識の問題」、慰安婦というテーマが理解できないだろうという「性的な問題」、「右翼からの攻撃」を理由に、度重なる注文がつき、クォン・ユンドクさんはその都度苦悩し、結果的に12冊ものダミーを創ります。
ある時は、日本側の出版社D社の編集長は、「ひどい体験をした女性が新しく生き方を見つけていくことに共感する」という作品本体の筋立ての変更まで要求します。これに対して韓国側の出版社の編集長からは、この絵本のテーマは、「ある女性が性的虐待をうけて、それを克服して生きていく人生の物語ではない」「作家が描いていることに口出しするようなことは正しくない」「出せないなら、出版しなければいい」と強い言葉が出てきます。
DVDを観ていると、出版社のご都合主義や右翼への弱腰を感じます。しかし、出版に漕ぎ着けたい、著者との信頼関係を守りたいと苦悶する姿も見て取れます。
DVDは、幾度かの出版延期の挙句、2012年日本側の出版社D社から再度の延期(出版断念?)のメールが送られてきたところで終わります。
出版延期された絵本をどうしてウチのカミさんが「みんな元気になる絵本」で紹介できたかというと、2018年に東京・赤羽にある出版社「ころから」さんが日本での出版、日本語版を刊行したからです。2018年4月29日初版発行、創作開始から12年の歳月を要しました。しかし、「ころから」の木瀬さんは、「歴史認識の問題」、「性的な問題」、「右翼からの攻撃」など、どの様にされたのでしょう。「ころから」さんの入居ビルが右翼の街宣カーに取り囲まれたとか、インターネット上で炎上してホームページにアクセスできなくなっているとか、私が田舎にいるから知らないだけなのかもしれませんが、聞きません。
実はウチのカミさんの原稿も、毎日新聞社から形容詞1品詞の変更要請がありました。原稿の変更要請は、後にも先にもこの時だけです。地元紙に書評を書いたことのある店のお客様たちの話では、勝手にバンバン書き換えられるとぼやいておられますが、さすがにその様なことはありません。1品詞の変更で載せてもらえたので、さすがに毎日新聞だと感謝しています。が、この回だけ、毎日新聞のWEBページに掲載されませんでした。毎日新聞は、『花ばぁば』の刊行を知らせる記事は載せています。ウチのホームページには、毎回掲載された毎日新聞WEBページへのリンクを貼っているのですが、今回はそれがないので、「ころから」さんのWEBページ『花ばぁば』の刊行が毎日新聞で紹介されました『花ばぁば』の刊行が毎日新聞で紹介されましたにリンクを貼りました。

「日中韓平和絵本プロジェクト」は、現在「日・中・韓平和絵本(全10巻)」としてD社から刊行されています。絵本『花ばぁば』が予定通り刊行されていたら、全11巻となっていたのでしょう。「日・中・韓平和絵本(全10巻)」の中には、DVDで登場される、浜田桂子さんや田島征三さん、田畑精一さんの作品が入っています。イ・オクベ さんの作品もも入っています。
クォン・ユンドクさんが、日中韓の作家や関係者が集まって出版すると約束したのに、日本の出版社を「信頼」できなくなると嘆く場面がありました。
数か月前に、カミさんのFB友だちの長谷川集平さんが、新作絵本『ぼくはラララ』の出版計画打切りのメールを受け取り、悔しく思っておられる投稿を読みました。この件もD社です。出版直前段階まで進行したダミーが送られていた、それに対しての返答です。「ファンは買うだろうけれどそれ以上は売れないだろう」という理由だそうです。これを読んで驚いたFB友達の中の一人が、出版社を変えてみたらどうかと提案し、「ひだまり舎」(カミさんの友だち、中村さんが主宰する元気な出版社。今年の4月に田島征三さんの絵本『ちきゅうがわれた!』を出版されています)を紹介しています。これに応えて長谷川さんは、「出版は信頼関係の上に成り立っていると思います。ぼくはまだHさん(編集者)を信頼しているので」と答えています。出版は「信頼関係」という言葉で思い出しました。
1982年私が27歳で絵本屋をやり始めたばかりの頃のことです。山中温泉で、赤羽末吉さんや渡辺茂男さん、松野 正子さん他(忘れてしまったのですが)総勢10名ほどの錚々たる面々が集まって絵本のセミナーが開かれました。私はその裏方のお手伝いに行っていたのですが、その裏方の控室でD社の営業の方とお会いしました。早速名刺を取り出して、ご挨拶をしたのですが、何故かせせら笑いをされたようで何か変なのです。現文科大臣がおっしゃるように、何事も「身の丈に合った」身の振りが必要だったのでしょう。裏方の仕事が一段落して控室に戻ると誰も居ません。床に私の名刺が捨てられていました。私は黙ってそれを拾いました。

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玉葱の植付 農薬のこと

今日2回目の玉葱の植付をしました。今回は、例のホームセンターで苗を買うことができました。2束100本購入しました。
実は昨日、別の用件でこのホームセンターに行きました。そこには、23日に書きました傷んだ苗が50円で売られていました。あれぇ、返品取ってくれなかったんだろうか、そうすると今後の入荷は難しいから明日来てもないかもしてないなぁ。別の仕入れ先を当たっているかなぁと心配になりました。しかし、私は商人なので別のことも考えます。仕入れ先の方が、返してもらってもどうしようもないので、その分は請求しませんと言ってくれたのかもしれません。そうするとタダなので、398円を50円にできたのかもしれません。とにかく、購入の取消しをお願いしなかったら、私は50円を5束、税込みで275円を、398円5束、税込みで2189円で買わされていたわけです。

玉葱の植付は、予め消石灰、鶏糞、米糠で土づくりをした畑に、肥料を加えて直接植えていきます。他の野菜も同じです。マルチとかも使いません。草取りと追肥と水やりはしますが、後は収穫まで放っぱらかしです。芽が出なかったり、病気になったら諦めます。今年は夏の長雨だったせいか、玉葱が全部腐ってしまったという話をよく聞きました。べと病かもしれません。ウチでもそれらしいのが数個ありましたが、直ぐに捨てて、特に農薬を使うことはしません。ただ植付後の農薬についてはいつも迷います。農薬を撒くとしても、この1回だけなのですが、いつも悩みます。一番悩むのが、きゅうり、ナス、トマトです。今回の玉葱には、今日までのところ撒いていません。S化学の説明では、残効期間が20日なので、来夏の収穫時には全く問題がないはずなのですが。
営農組合で栽培する野菜は商品作物なので、基準内で農薬を散布します。散布作業をしながらも、「こんなに撒かんなんがかのう」という声を聞きますし、自分ところの畑には極力撒きたくないので農協に相談しているという話も聞きます。
私の畑では化学肥料は使います。しかし、農薬はほとんど使いません。今玉葱を植付けたところは、その前は枝豆を栽培していましたが、枝豆は無化学肥料、無農薬です。今年は豊作で、「こんなにいっぱい枝豆食べたことないわぁ」とカミさんが言ってます。枝豆ばかり作って3年経てば有機JASマーク取れるかもしれませんが、枝豆は連作できません。
現在収穫期の小松菜や蕪、白菜、サラダ菜などは、無農薬です。売り物だと無農薬って言ってはいけないのですが、自家用なので無農薬です。化学肥料を使うので、オーガニックではないのですが、選り菜も安心して食べれます。というか、殆ど選り菜以上成熟菜未満を食べています。農薬を使わないで成熟を待っていたら虫にやられて、みんなレース編みになっちゃって食べれません。
今年からウチの営農組合も、ブランド米「富富富」の生産を始めました。「富富富」は減農薬栽培米です。それだけでも組合員の中には音を上げる人がいます。そういう意味でも、有機米・有機野菜農家はすごい!有機栽培でも農薬は使いますが、何といっても草取りだと思います。チェーン除草だって、けっこう重そうです。やりたくてもやれない、シェアが限りなく0に近い、殆ど参入しようとする農業者がいない領域でがんばっておられるのです。もしかしたら、百姓が一番、農薬や化学肥料、遺伝子組み換えなどなどの危険を感じているのかもしれません。
郵政・郵貯・簡保が売られたように、全中・全農・全農グレインなどが潰されて、農薬に強い遺伝子組み換えされた農作物しか作れなくなった百姓が、自分ちだけは種苗登録からはずれた20年ものの種を育てて、自家用だから言える「無農薬」や自家用だから言える有機JASマークを取っていない「有機栽培」作物を作っていることになるのかもしれません。

「無農薬」の小松菜にバッタの子がとまっていたので、パチリ!

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玉葱の植付

玉葱は種からでなく、苗を買っています。自分ちの分だけの、少量なので、近くのホームセンターで買っています。苗は11月上旬まで、毎週水曜日と土曜日に入荷することになっています。今日の天気予報は晴れ。朝から苗を買いに出かけました。園芸コーナーに行くと、店員さんたちが、「こんなおぞいもん持って来て、どうするが。返品せんなん」と話しています。嫌な予感!しかし、苗の棚にはなかなか元気の良さそうな苗が並んでいます。そこで250本購入しました。ところが、購入後よく見ると、早生種です。あれぇ、中晩生種を選んだつもりだったのに、と取り換えをお願いすると…。中晩生種は、とても傷んだ苗でした。これだ!先ほど店員さんたちが話していたのは。これはイカン!実は昨年、玉葱の苗って直ぐに品切れになるので、予約して、夕方に取りに行ったものだから、すっかり傷んでしまった苗を渡されて、結局半数以上が死んでしまったことがありました。そこで、次の土曜日を待つことにして、返品をお願いしました。お店の方は、快く引き取ってくださったのですが、何かスッキリしません。
今日は玉葱を植えるぞ!と、本屋の仕事もやらないことにして、出掛けて来たのです。しかも久々の晴天。納得いきません。そこで、少し離れたところにある、スーパーセンターに行ってみることにしました。農作業用の長靴やカッパズボンはここて買っています。
スーパーセンターの玉葱の苗コーナーでは、おばちゃんたちが苗を囲んでガヤガヤ言ってます。ここでも、「なんか、どれもおぞいねぇ」「ヤセタがばっかりや」と言っているのが聞こえます。でも、見たところこれならいけそうです。そんなぐちゃぐちゃ触ったら、なお傷むにけぇ!と言いたいところですが、さっと横から2束掴んで買ってきました。
今日はとりあえず100本。残りは土曜日以降です。

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ペーター・ハントケさん

今年のノーベル文学賞にペーター・ハントケさんが決まりました。『ゴールキーパーの不安』は有名ですが、邦訳『不安―ペナルティキックを受けるゴールキーパーの… 』も読んだことがありません。読んだことはないのですが、観たことがあります。ハントケさん脚本の映画『ベルリン・天使の詩』(ヴィム・ヴェンダース監督)です。DVD持ってます。
でもこれ、難解ですよ。

P.S. 『不安―ペナルティキックを受けるゴールキーパーの… 』ですが、現在品切れ中です。というか、ずっと絶版になっているので、受賞をきっかけに、きっとどこかの版元が新訳で出版してくると思いますよ。古本市場は急騰しています。

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芋の花、エンドウの花

今日カミさんは、台風の来襲や何やかやで延期になっていた、矢車草とキンセンカの植え付け、ポピーの種まきを始めました。やっと雨の降らない日曜日になったので、朝からそわそわしています。私も畑の方はそこそこにして、庭の草取りや樹木の施肥に切り替えて、手伝うことにしました。
カミさんは、小鉢に種を植えて、芽が出たところから、地面に直に植え付けていきます。そこで私に土を加えてほしいと言うので、畑から泥を持って来て、鶏糞や米糠や骨粉などを加えて、その上小石やゴミを取り除き、土づくりをします。時間に余裕があれば、有機石灰も撒きます。野菜作りと同じように。だけどと今日思ったのですが、花の栽培は実や菜や芋を収穫するわけでないので、そこまでやる必要はないのでは?石が混じっている方がかえって水はけが良かったりして。
カミさんが植えた百日草やコスモスは今満開です。初夏に植えた矢車草もまだ咲いています。その花に蜜を吸いに来た黄色いアゲハが止まっていたりすると、とてもきれいで、草取りの手が止まり、気持ちが吸い寄せられてしまいます。
ジャガイモやさやえんどう、カボチャなどの野菜たちも、とても美しい花を咲かせます。だけど、畑作業の手を止めて、きれいだなぁとながめることってないなぁと気付きました。今は玉葱の植え付けですが、次はさやえんどうです。来春からは、野菜の花のきれいなことも楽しもうと思いました。花に栄養がとられると困る野菜であっても、あわてて摘んでしまわないで、眺めて楽しんでと。

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映画『新聞記者』観てきました。

 

今日、富山市中央通りの「ほとり座」さんで、映画『新聞記者』を観てきました。この作品は、東京新聞記者・望月衣塑子さんの著書を原案にしたサスペンスドラマです。
現実の姑息な悪だくみに比べ、けた外れに大きな陰謀とそれに立ち向かう新聞記者と内調調査官の葛藤、緊張の連続が、かえって問題の本質を分かり易くしてくれます。毎日新聞に連載されていた池澤 夏樹さんの『アトミック・ボックス』を思い出しました。
カミさんに、「ちょと創り過ぎじゃないの」と言うと、「フィクションなんだから、これでいいの!」と断言。「そうですか」と私。
全国のあちこちで上演された知らせを聞いて、富山じゃ観られないのかなぁ、と残念に思っていたので、うれしかったです。この前は、『主戦場』、その前は『マイ・ブックショップ』を「ほとり座」さんで観てきました。11月には、私の自宅がある射水市小杉町の竹内源造記念館でも、ほとり座さんの協力で、映画『わたしはロランス』の上映が予定されています。「ほとり座」さんありがとう。

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最大級の台風接近 どうする柿の実

史上最大級と予報されている台風19号が接近しています。12日の午後にも暴風圏内に入ってしまうというので、いろいろ心配なことがありすが、その一つに、柿の実を収穫してしまおうかどうか、朝から迷っていました。もう2度も収穫をしたので、家には十分柿の実があります。我が家には、水島柿1本と渋柿が2本あるだけで、販売するために育てているわけではありません。渋柿はあと1週間後位で収穫できそうなので、柿の好きな弘前に居る次女に、甘柿と一緒に送りたいと思っていたので、今収穫したくないのです。
今日から3連休で、発送するとしても火曜日。弘前行きの宅急便は秋田で一泊するので、富山からは2日掛かります。水島柿はとても弱いので、娘の所に届くまでに5~6日置くことになると、劣化が心配です。
昨日から始めた玉ねぎ植え付けのための土づくりの出掛けに、迷いながら柿の木を見上げていると、近所の爺さんが、「おっ、柿いっぱい実っとるねぇ」と声掛け。「台風来る言うとるもんで」と答えると、「そら取らんなあかんわ。青い実ならともかく、赤~なってしもとるがに」と言います。木に下がっていればいくらかはモチがいいのですが、台風で擦れ合うようなことになれば、傷みは早くなります。
決めた!ということで、少し黄色いところのある20個ほど残して、摘んでしまいました。
さて、娘に送る柿はどうなるか。

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金沢限定幻の酒 を かほくで買う

かほく市に居る三女のところに、今年獲れた「コシヒカリ」・ブランド米「富富富」の新米を届けに行きました。イオンモールで落ち合ったので、ちょっとイオン・リカーを覗きに…。ひやおろしコーナーで、「あっ!金沢限定 幻の酒!」と娘。「何々、吟醸原酒 銀の月?初めて見たわぁ」と私。「ひやおろしちゃ何け?」と娘。ひやおろしについて説明して、「だから生詰。だけど今で一年中造っとるから、それ程特別じゃないが」と私。「そんなら、普通の銀の月があるんじゃない」と娘が言うので、それもそうだと日本酒が並んでいる棚へ。しかし、隅から隅まで娘と探しましたが、ありません!
実は最近休肝日を週4日も設けることにしたので、毎日飲んでいた頃のお酒が納屋の冷蔵庫の中にいっぱいあって、買い控え中なので、暫し思案。やっぱり「金沢限定」で「幻の酒」だからと買うことにしてしまいました。

銘柄は「銀の月」、蔵元は金沢市の「竹内酒造店」、酒別は「吟醸原酒(瓶のラベルは源酒)」、精米歩合は「60%」、アルコール度数は「20度」です。
金沢のお酒らしく、コクのある味の濃い、しかしスッキリとしたキレ味の良い、おいしいお酒でした。ただ、アルコール20度はキツイです。

結局、金沢限定幻の酒って、僅かしか造っていないので、金沢市内に配るのが目一杯で、他の土地では幻の酒ってことでしょう。でも運良く、限定の金沢ではなく、かほく市で買いました。

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空瓶がいっぱいに の はじまり

 

お客様の若い女性から、お土産に佐渡の銘酒「真野鶴」と「銘酒探訪帳」をいただきました。うれしい~ぃ。
このお客様は、新潟のご出身で、ウチの三女と出身大学が同じで、学部は違いますが先輩になります。本のお好きな方で、ウチの店には、ご自分の本と、妹さんの息子さんたちへの絵本のプレゼントを求めてお出でになります。とても明るくて、楽しいお話をされる方で、お顔を見るとうれしくなります。以前にも、黒姫童話館の「馬場のぼるの世界展」の11ぴきねこグッズをお土産にいただいたことがあります。
そこで、早速「真野鶴」を飲んでみますと、新潟のお酒らしく、すっきりとした飲み心地ですが、口に含んでいるとコクのある、奥深いものを感じる美味しいお酒でした。
実は「真野鶴」を飲むのは今回が初めてです。新潟駅内のお土産店には、いつもたくさん置いてあり、何度も手に取ってはいたのですが、買って帰ることがなく、ずっと気になっていた1本だったので、今回飲むことができてとてもうれしかったです。

一緒にいただいた「銘酒探訪帳」は、新潟市内の第一印刷所というところが発行元で、実に新潟らしくて、吉川酒店の「地酒防衛軍」「隊員心得之条」を思い出しました。懐かしい~ぃ。
この探訪帳ですが、記入項目がなかなか厳しくて、日付、銘柄、蔵元、酒別、原料米、精米歩合、アルコール度数、日本酒度から始まって、味わいの印象、おいしい飲み方、合うお料理、まだまだ続きます。

これは面白いと思い、ヒントを得て、
今まで呑んだお酒の空瓶と蛇の目の呑み利きを集めていたのがいっぱいになって、置いておく場所がなくなり、一度は大量廃棄したのですが、またもやいっぱいになって、困っていたのを、写真に撮って廃棄していくことにして、撮った空瓶の写真と覚えている限りのそのときの気持ちを、ここに載せていこうかなと思っています。うっかりこのページを開いてしまった方にはご迷惑でしょうが、悪しからずよろしくお願いいたします。

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D&DEPARTMENTさんの古本まつりに出店しました

昨日(10/29)、D&DEPARTMENT_TOYAMAさんで開催された、「d market富山古本まつり」に出店してきました。生憎の雨天にも関わらず、ほぼ一日中お客様が切れない盛況振りでした。

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この写真は、開店一時間程前の、会場のワンショット。お店の入り口付近の、(怪しげな、いや)堂々とした御三人は、いまや北陸の古書店界では時の人、ブックエンド、オヨヨ書林シンタテマチ店、オヨヨ書林せせらぎ通り店の各経営者で、入り口真横のウチの店を見ているわけではなくて、入り口を挟んで隣の、D&DEPARTMENTさんのテイクアウトコーナーで、朝から「ホットワイン」を一杯やろうと、企んでいるところです。かくしてその企ては、この後実行に移されました。

今回、絵本専門古書店が二店のほかにも古本絵本に強いお店が多いので、ウチは絵本はやめて、文芸書と社会派新書の古本を中心にして品揃えをしました。その上私は、出店店主中二番目に高齢であることもあって、本好きなおっさんたちが寄ってきて、(絵本屋が長いので)久しぶりに文藝談義に(寒くて現実はそれどころではないのですが)花を咲かすことができました。
例えば一例を挙げると、福永武彦さんの文庫を手にとって、「ぼくの人生の愛読書で、1年に1回はこの本を読み返す」と唾を飛ばしながらいつまでもしゃべり続ける人とか(後でそこら辺、一生懸命拭きました)、本をもったままじ~っと動かないので、私がとても印象に残っている『廃市』の話を向けると、「この本より『廃市』の方がもっと暗くて、俺暗いの好き」と本をもったまま、またじ~っと動かないでいるかと思うと、途端に大林監督の映画を見たか話し出し、私が観てないと答えたものだから、出演者を次々と挙げて説明し続ける人とか、「この人の息子(池澤夏樹さんのこと)が~で、孫が~で…」と講釈する人や色々現れて、紆余曲折の末、結局のところその古本は、息子さんと一緒にふら~っと前を通りかかった中年のご婦人が、「あっ!あっ!この本ず~っと探しとった!」と大きくため息、一つ深呼吸をしてから、興奮気味に買っていかれることになりました。毎度有難うございます、福永武彦著『草の花』古本一冊150円也のお買い上げです。

今回出店した古書店は、古本ブックエンドさん、ひらすま書房さん、古書玉椿さん、デフォー子供の本の古本屋さん、古本と珈琲ジンジャーラーメンブックスさん、豆古書店さん、よこわけ文庫さん、古本サニーさん、それとウチあっちゅん堂の全部で9店です。
このほかにも富山市には何軒か古書店はあるのですが、今回出店のお店は、どちらもここ数年で湧いて出たように(失礼!)現れた、新しいお店で、経営者も若い方が多いのです。そういうやる気満々の富山市内の古本店が、一堂に集まった古本まつりでした。

それに比べ新刊本書店は、(あっちゅん堂の正体は、新刊本書店プー横丁です)前に「北陸日販会総会、北陸エリア書店販売勉強会へ行ってきました」(6月15日)で書きましたように、富山市からの出席者は中田図書販売さんとウチだけ、出席出版社さんは山のような中で。しかも、ウチが開店以来、富山市内の新刊本書店の新規開業は、数年前に開店されたA書店まで30年近くなかったのではないかと思います。その間に、ウチの周辺では、20数店舗あった新刊本書店は全てなくなり、そこへ巨大書店K書店富山店が現れて、街中で最後まで頑張っておられた超老舗S書店本店も閉店されることになってしまいました。

しかし、「日販担当者交代」(7月6日)でも書きましたが、私が「プー横丁」を開店した当時は、どちらの書店も売れに売れて、夜も眠れないという繁盛ぶりでした。どうにも本を仕入れることができずに困り果てていたウチでさえも、今となっては信じられないような膨張ぶりで、金沢店、高岡店、富山駅前店、於保多天満宮前店、清水町営業所、太閤山ランドにまで支店を出して、従業員の方にも来ていただいて、営業車も福井県まで走らせ、売りに売っていたのですよねぇ、ホントに信じられない!今となっては、跡形もなく消え去ってしまわれた、数十軒の書店さんが、売りに売った本、多くは好景気を迎えて戦後派や団塊の世代(ウチの場合は、その方々+みんな引き上げて行ってしまった、大手企業の富山支店に勤務しておられた転勤族のご家族の方々)が買いに買った本が、人生の終末期を迎えて、どっと!放出され始め、新しい形の古本屋さんたちを潤しているのでしょう。福音館書店の絵本は完全買い切りで、殆どの書店さんは置くことを嫌っていて、当時富山では東京のお土産に買ってきてもらうものというような位置づけだった頃に、ウチが開店して、どーぉん!と平積みで積み上げて売り出したものですから、当時はホントによく売ったと思います。だから自信を持って、今古本屋さんで売られている古本の絵本は、殆どウチが売ったものだろうと確信し、自負しています。

「d market富山古本まつり」に出店したら、何か絵本を持って来なかったことがバカバカしく思えてきて、やっぱり古本でも、絵本はちゃんと売っていこうと思いました。だって、ウチは元々ず~っと絵本屋で、30年以上も絵本を売ってきて、古本の絵本も何年も前から売っていて、福音館の絵本なら富山のどこのお店よりたくさん売ってきたはずだし、福音館の絵本のことを一番分かっている書店は、ウチなのだから、と思い直しました。

新刊本が売れないことには、古本は生まれないのです。古本は、どれだけ売っても、作家の生活を支えることはできないし、新しい作家を生み出すこともできません。本が未来に亘って出版され新鋭作家を輩出するためには、新刊書を売らなければなりません。
一方、子どもの本は、ロングセラーだとよく言われますが、時代に合わなくなって消えていく本や、売れなくなって絶版や再版未定になっていく本がどんどん出てきています。永く読み継がれていくべきはずの本が、もう出版し続けることができなくなって来ている訳です。
そういう意味では、例えば団塊の世代が親子で十分楽しんだ本が役割を終えて、次の世代の親子に手渡されていく手伝いができるというような古本屋の仕事は、とても魅力的です。
新刊本も古本も、しっかり売っていくことで、新しい本がどんどん生まれ、その本を大事にあたためていくことができるといえるのかもしれません。

「古本まつり」に出店していて、何回か耳にしたのが、「今の新刊本は高くて、話にならない」という声です。しかし、新刊本が高いから、古本を買うというのはどうでしょうか。今は団塊の世代終末期バブルで本は有り余っていますが、もうすぐバブルは弾けます。団塊の世代の跡には、街中書店が全部消え去った「失われた10年or20年」がやって来ます。新刊本を買わないわけですから、古本市場に供給される本は激減し、古本の稀少価値は高まり、「今の古本は高くて話にならない」から「kindle」で読むということになるのではないでしょうか。
少し前に亡くなられた文壇の大御所の本が、亡くなられてどれくらいもしないうちに、文庫本までも再販未定になって、「kindle」版だけになりつつあります。「kindle」版の古本(版)ってないですよね。
何か、本が限りある資源に見えて来たりして、石油みたいに。新刊を売らないで、古本ばかり売っていたら、高騰し、やがて枯渇してしまうかも。だけど、ちゃんと新刊本を売っていれば、限りない資源なのですよねぇ。

デジタル本に、絵本は向いているのではないかという意見がありますが、私はそうではないと思います。このことは、またまた別の機会にと思いますが、一例が絵本の版型です。絵本は、大きさがまちまちです。バラバラな分だけ、文化の高さだといえるでしょう。「kindle」の形を、その都度変化させるテクノロジーが開発されることがあれば、そのときまた考えます。

最後に、あんまり寒いのでD&DEPARTMENTさんからホットコーヒーの差し入れをいただきました。ほんとうに有難く、とても美味しかったです。何故か今まで、D&DEPARTMENTで注文して飲んだことのある飲み物は、アイスコーヒーばっかりでした。ホット、美味しいです。

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